
ずいぶんと時が経ってしまいましたが、昨年の12月にmina perhonenの「TSUGU つぐ」展を観に行きました。
訪れたのは年末の日曜日。会場は多くの人で賑わっていました。
年末特有の空気が漂う砧公園は、少し肌寒くも晴れていて、とても気持ちの良い時間が流れていました。
展示は、テキスタイルデザインのストーリーをはじめ、プリントや刺繍、ジャカードの制作現場、それらを生み出すアトリエの風景、実際に着用されていた洋服のリメイクまで、どれも興味深いものばかりでした。
入口を入ってすぐに広がる、過去のテキスタイルが一堂に会した展示の迫力は圧巻です。
中でも印象的だったのが、カモフラージュ柄をハサミで切り抜くと花が現れる「sleeping flower」。平和へのメッセージが込められた作品です。
その起源となった、Marc Riboudによる「花を持った女」の写真も深く心に残りました。
写真から実際のデザインへと繋がる流れを辿ることで、今だからこそ響く強いメッセージを感じました。
皆川明さんと田中景子さんのアトリエを再現した展示では、窓に向かって配置されたデスクに自然光が差し込み、空間そのものから誠実なものづくりの姿勢が伝わってきました。
前回の「つづく」から5年。
その延長線上にありながらも、さまざまな分岐や変化が生まれ、より枝葉が広がり、奥行きが増しているような印象を受けました。
変わらず受け継がれているmina perhonenの本質を、改めて深く知ることができた展示でした。
mina perhonenには到底及びませんが、ものづくりへの向き合い方やブランドとしての歩み方において、私は多大な影響を受けています。
自分たちもこうありたいと思える姿勢を、変わらず示し続けてくれる存在です。
洋服のデザインやコンセプトや方針など歩んでいる道は異なりますが、根っこの部分で目標とするブランドです。
mina perhonenが掲げる「せめて100年つづくブランドに」という言葉には、その行動に永続性があるかどうかを問いかけられているように感じます。
それは、仕事に限らず生きることそのものにも通じているのではないでしょうか。
日々の中で目先のことに囚われてしまいそうになる自分に対して、しっかりと先を見据えることの大切さ。
人生は長距離走であるということ。
胸に刻んで忘れずに生きていきたいです。
まだまだmina perhonenの背中は遠くにありますが、自分たちの道をしっかりと歩みながら、追いかけていきたいと思います。
そして今回、最も胸に残ったのは、壁に記されていたこの言葉でした。
“物作りをつないでいくこと
暮らしをつないでいくこと”
仕事だけでなく、生きることの本質を改めて見つめ直すきっかけとなった
「TSUGU つぐ」展でした。
kenta