車で出勤中に交差点で信号待ちしていた時のこと。
歩道の方から大きな声がしたので見てみると、高校生の女の子4人組が全速力で走ってきた。
笑いながら大きな声を出し合ってとても楽しそうだった。
清々しさが溢れていた。
楽しそうではあったが何かに急いでいる様子だった。
しかしちょうど信号が赤に変わってしまい、4人中3人だけ渡ることができて1人は渡れなかった。
律儀に点滅の時点で止まっていた。
急いでいる様子を見ていた僕は心の中で「もう渡っちゃえー!!」と思った。
すると信号の反対側にいた白髪の女性がとっさに手招きをした。
見た目だけでいえばきっちりしていそうな品のある女性だった。
高校生はその合図を見て、赤信号を走り抜けた。
そして仲間に追いつき、また4人で走っていった。
その交差点は車通りも多く人も多い場所だったので信号で止まった彼女の判断は正解だったと思う。
身の安全と社会のルールを守った素晴らしい判断だった。
しかし僕には白髪の女性がとった行動がかっこよくみえた。
ルールは守らなくてはいけないけれど、時にははみ出すことがあっても良いと思う。
色々なことに縛られずにいてほしい。
決められたルールよりも大切な事は沢山ある。
最近妻に今度高校生になる甥に向けて送る言葉はある?と聞かれた。
すぐに思いつかなかったけれど、
「人生は一度きり。自分を信じて突き進んでください。」
とありきたりな言葉を送りたい。
Kenta