夏の記憶

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十数年前の7月26日のこと。
夜中から朝方にかけて発熱、そして頭が割れそうなほど痛く意識を失いかけて私は救急搬送されました。

その年は梅雨も明けていて、真夏の暑い日。運ばれながら、外に出ると太陽が眩しかったことをうっすら覚えています。

そこから意識はほとんどなく、私としては30分くらい寝ていたように感じたのですが、目を覚ますともう夜になっていました。
まるでドラマの中の話のようだなと自分でも感じます。

病名は細菌性髄膜炎。脳を覆っている髄膜に細菌が入り炎症をおこしてしまう病気です。
付き添っていてくれた母は、もう気が気ではなかったそうです。その母に、お医者さんは、脳に菌が入ってしまっているので意識が戻っても何かしらの後遺症が残る可能性は高いでしょうと告げたそうです。(まさにドラマのワンシーンのよう…)

目を覚ました私に、看護師さんは自分の名前言えますか?誕生日はいつですか?今日は何月何日か分かりますか?と何度も同じ事を尋ねてきました。なんでそんなに何回も同じこと聞くんだろうと思っていましたが、後から理由が分かりました。

様子を見て、異常がないことを判断したお医者さん。さすがにすぐには歩けませんでしたが、身体にも大きな影響はなく、私はいつもの私のままでした。

母は、どんな状態になってもいいから命だけは助けてくださいとずっと祈っていたそうです。
子を持つ母となった今、その気持ちは痛いほどよく分かり、思い出すだけで胸が熱くなります。

7月26日は学生時代からの大事な友人の誕生日。毎年彼女の誕生日を祝うたびに私もこの日の出来事を思い出します。
1年に一度、きちんと思い出し、今の自分の人生がある事に感謝する日。

人生は、嫌なことも苦しい事も逃げ出したい事もいっぱいありますが、生きていられるということは有難いという当たり前のこと。小さくてもちゃんとしあわせな事や心躍るたのしい事もいっぱいいっぱいある尊い日々のことを忘れずに過ごしたい。

与えられた命をめいっぱい生きなくては、と今日も改めて思うのです。