時間

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「30歳を過ぎると時が過ぎるのが早くなる。」

「30歳から35歳の間で人生は大きく変わる。」

20代の頃に会社の先輩から言われていた言葉をふと思い出す事があります。

今まさにその最中にいる自分の事を考えると、本当にその通りだと深く納得してしまいます。

人生が大きく変わりだしたのはその言葉の通り、30歳手前で第一子が誕生してからでした。

娘が産まれたことは、今まで生きてきてもっとも嬉しいことでした。ただ現実は嬉しさを噛み締めている余裕はなく生活のリズムや時間の流れが劇的に変わりました。

そしてそれと同時に、人生観も大きく変化しました。

今34歳になったので、人生が大きく変わる5年間は残りあと僅か。

この4年間で二人の子を持つ父となり、勤めていた会社を退職して関東から福岡に移住し、夫婦で自営業をする事になるとは若かりし日のぼくは全く想像していませんでした。

この落ち着きのない人生がこの一年でどう落ち着き収まるのか、もしくは思いがけない展開が待っているのか、自分自身でも全く先が読めません。

ただただ確実に日々は足早に過ぎ去っていきます。

今日の事があっという間に過去のことになるのです。

30歳になってから「時」のスピードが早くなったというよりは、やはり子供が産まれた事で時間のスピードが恐ろしいくらいに早くなった気がします。子供中心の日々は朝起きてから息つく間もなく1日が終わり、大げさではなく一週間が3日くらいの感覚で過ぎていきます。

我が家では仕事も家事もできる人が行う分担制なので常に次は何をするべきかを考えて行動していると、子どもたちの寝かしつけまでの時間があっという間です。

寝かしつけでそのまま寝落ちしてしまうと1日は終了となります。

毎日のスピードが早く感じると同時に、子供達の成長も驚くぐらいに早く感じます。

嬉しい事なのですが、ふとした時に今のかわいい姿が見れなくなってしまう寂しさを感じる事があります。

先日妻と子供達が一泊二日で従兄弟のお家にお泊りに行った時のこと。

ぼくが車で駅まで送った別れ際、娘がぼくに「夜ちゃんと寝れる?明日帰ってくるからね。」と言って抱きしめてくれました。はたから見るととても面白い光景ですが、こんな事を言ってくれるのもあと何年あるのかと思います。

一緒にお風呂に入れるのも、一緒に寝るのも、毎日一緒にご飯を食べられるのも。無邪気に大好きと言ってくれるのも今だけでしょう。

人生は長いけれど、とても早い。気がつけば5年なんてあっという間に過ぎてくだろう。

40歳の自分はどうなっているか、そして世の中もどうなっているかは全く予想もできないけれど、今の自分が見て誇れるような40歳になっていたいなと思う次第です。

人生は今の積み重ね。「今」を大切に生きていこう。

Kenta