Thinning

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2017年10月1日に糸島にある丸田池公園で開催された『Thinning』。

このイベントは、楽しいMarketの場を通じて山の問題を多くの方に知ってもらいたいという目的を持ったイベントです。

Thinningとは英語で間伐の意味。

まだまだ知識は浅いでのですが、私たちなりに少しでも皆さまにお伝えできたらと思っています。

私は今まで「木を切る」=「悪いこと」のように思っていました。

木を切ることは自然を壊すことのような。

それは「CO2の削減のために森林伐採をしてはいけない」などという表現をよく目にしたり、耳にしていたからかもしれません。また、環境破壊や資源の無駄遣いのイメージもあったのだと思います。

しかし、木を切ることには、私が知らなかった大切な役割もあったのです。

 

今から約60年前の高度経済成長期の日本の林業は盛んで、多くの国産木材需要がありビジネスになっていました。しかし、その後海外から輸入された安い木材が流通するようになったため、植樹した木を切り出しても人件費や管理費がかかり採算が合わなくなってしまい、森林管理の行き届かない山が日本全国に増えてしまいました。

手入れされなくなった山は、木が隙間なく生えて、陽の光が根元まで届かないために下草が生えず弱った土壌になってしまいます。下草が育たないと保水力がなくなり表土が流れやすくなります。森林は保水力が高いことから「緑のダム」とも呼ばれていますが、その森林がなくなると山に水を蓄える力がなくなってしまい、大雨の時に山から大量の土砂が流れて出てしまう危険性が高くなり土砂災害の原因の一つとなるのです。

「間伐」というのは混みすぎている木を成長に応じて、適正な密度で一部抜き伐りし間引きする作業のことを言います。

そうすることにより、森林の中に適度に光が入り込み下草が繁茂し、土砂流出防止の機能が高くなります。光が入ることにより「木」そのものも幹が太くなり、生育が良くなることで風雪にも折れにくくなります。また、下草が繁茂することによりさまざまな生物の生息も維持されるそうです。間伐をすることにより、健全な森林が守られるのです。

こうして間伐によって切り出された材を間伐材と呼びます。

この間伐材も流通されなければ、また森林の手入れがストップしてしまいます。手入れがストップしてしまうということは、また元の状態になってしまうということ。その流通を止めないためにも間伐材を利用したものを積極的に手に取る機会を増やすことが大切なのです。

「森を守ることは、僕らを守ること」

山の現状を知ることにより、その言葉の本当の意味を理解することが出来たと思います。

木を切ることが悪いことなのではなく、木を切って正しく森林管理されることが私たちの身を守り、自然を守ることなのだと知りました。

私たち自身も今回このイベントがなければ、現状を知ることはなかったかもしれません。さまざまなことを学ぶ良いきっかけをいただいたと思っています。

私たちが住む糸島も美しい自然に囲まれています。糸島だけでなく、日本には豊かな自然がたくさんあります。

健全な自然あっての人の営み。

まずは多くの人が知ることから始まるのだと思います。

 

写真協力 井上憲明

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『THINNING』http://thinning.jp

「森を守る発信をしよう!」のコンセプトに賛同している約30店舗が出店。

 

日時 2017.10.1(sun) 10:00-17:00

会場 丸田池公園(福岡県糸島市前原中央2) JR 筑肥線 筑前前原駅より徒歩約5分

※会場へはなるべく公共交通機関をご利用いただくようお願い致します。

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