私たちは夫婦で働いています。夫婦で働くと、良いことや楽しいこと、時には悲しいこと辛いこと毎日いろんなことがあります。
ふと周りを見渡すと、夫婦で働いている先輩方がたくさんいることに気が付きました。
先輩ご夫婦はどうして二人で仕事をしようと思ったんだろう、こんな時はどうしているのかな? 教えてもらいたいなあ。
そんな想いがふつふつと湧いてきて、思い切ってお話しを伺ってみることにしました。
きっとそこには夫婦で働いている方が共感出来る話やこれから夫婦で何かを始めたい方へのヒントがあるはず。
夫婦であり、仕事仲間。同志であり、家族。夫婦で働く二人のお話。
”夫婦で働くこと”ってどんなことなのでしょう。
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第一回目に登場していただくのは、私が学生時代のバイト先としてお世話になったcafeのオーナー夫妻。
気がつけばもう12年ものお付き合いをさせていただいてます。そんなお二人に改めてcafeを始めようと思ったきっかけ、夫婦で働くということについてお話しをお伺いしました。
福岡市南区大橋にあるhagurucafe。ヴィンテージテイストで多肉植物やグリーン溢れる店内は落ち着いた空間。
haguru cafeオーナー 秋山夫妻
ご主人はマスター、奥さまは綾子さんといつもお呼びしています。
まず、初めに簡単に仕事内容の役割分担を教えてください。
綾子さん「仕事は分業制ではなく、お店がオープンしている時は二人ともが同じことをできるようにしています。仕込みに関しては、主にランチなどの食事担当が主人。デザート担当が私です。」
仕込みはお食事とデザートを分けてそれぞれの力を発揮なさっているとのこと。接客や料理の提供はお二人でされているそうです。
抹茶のガトーショコラと濃厚カタラーナ。食器は蚤の市などで見つけた古いもの。デザートとの相性も良く、ついつい写真に収めたくなる一皿。
綾子さんは最近ご自身のアパレルブランド『Alluaudia works(アローディア ワークス)』を立ち上げられたばかり。cafeとアパレルのデザイナー、二足のわらじでお仕事をされています。
元々はそれぞれ全く別のお仕事をされていたお二人。マスターは製紙メーカーの営業マン、綾子さんはアパレルメーカーのパタンナーのお仕事をされていました。
そんなお二人が夫婦でcafeを始めようと思ったきっかけはなんだったのでしょう。
マスター「僕は『何か』始めたいという強い想いを若い頃から持っていました。妻は以前からcafeがしたい、いろんなcafeに行くたびにこんなことを仕事に出来たらいいなと言っていて。そして周りの方の声や30歳という節目の年齢も目前に迫って、今だ!と勢い付いてcafeを夫婦二人で始めることを決意しました。」
綾子さん「二人の意見が合わさった感じかな。」
なんと前職の仕事を辞めてから3ヶ月後にはcafeをオープン!やると決めたら一直線のお二人。
お二人の行動力には私も刺激を受けることばかり!
夫婦で働くなかでの一番の喜び、そして一番難しいことは何ですか?
マスター「喜びは、良いことも悪いことも全てを共有出来ることかな。」と即答。
それには私もすごく納得!全て同じ時を見ているからこそ共有できます。
綾子さん「日々の目標が一緒であること。メニューも二人で考えるので、これが多く出たらいいねと話していたメニューの注文が入ると嬉しい。」
マスター「お客さまの美味しいといった表情や楽しそうな様子を見れるととても嬉しい。お客さまの反応が僕たちの全て。それが共有できること。」
二人で感じるからこそ、喜びも一入になるんだと思いました。
一番難しいことは?
マスター「それはアレかな〜(笑いながら顔を見合わせるお二人!笑 )」
綾子さん「意見の食い違い!!」
やはり、そうですよね。これは私たち夫婦も本当に、そう。
綾子さん「夫婦であり、仕事仲間。だからこそ細かい言い合いは多いです。」
では、そんな意見の食い違いが起きた時にはどのようにして解決したり、折り合いをつけているのでしょうか。
マスター「とことん話し合うこと。一日中もしくは数日かけて話し合うこともあります。メニューのことで迷っていて数年かけて話し合っている内容もあるし。」
数年?!と聞いてびっくり!
じっくり話し合って答えを出していく方針がお二人のスタイルのようです。
綾子さん「とことん話し合い、向き合い、答えを出す。最後に決定するのは大体私です。お店のことなので必ず決定しないといけないので。自分たちのお店のことなので正解はないのだけどね。」
喧嘩になって険悪な空気になることは?
マスター「ある!ある!そんな時は互いに外の空気を吸う!」
綾子さん「それが一番だよね。」
衝突した時の、心の空気の入れ替えは大事なよう。
意見がぶつかりすぐにその答えが出なくても、少し離れて一人になり深呼吸すると、イライラした気持ちも飛んで行き、冷静に問題を捉えられるような気がします。
植物が大好きな秋山夫妻。癒しのグリーンは暮らしに欠かせない存在。
そんなお二人にお互いの素敵なところをお伺いしました。
綾子さん「心が強いところ。心が折れないんだよね〜!精神的に辛い時立て直してくれるのがこの人。そして、コレと決めたらずっとやり続けれるところです。ブレないんだよね。」
マスター「自分にとっての一番の理解者。第三者への気持ちや言いたいことを上手に伝えてくれたりして、僕にとっての通訳がわりかな。cafeにしても洋服にしても好きなことを突き詰めてるところもすごい。」
夫婦で働く上で大切にしていることはありますか?
マスター「お疲れさま、ありがとうの感謝する気持ちを表すことが大事だと思っていて、一日の終わりには必ず『今日もありがとう。お疲れさま』を言う。感謝の気持ちを忘れないことが夫婦で働く上で大切にしていること。」
綾子さん「口に出して伝えるっていうことが大切。喧嘩してて素直になれない時もあるけど(笑)、そんな時でもありがとうだけは必ず伝えるようにしています。お互いがなくてはお店は続けられないから。」
見習いたいお二人の素敵な習慣。果たして、私はちゃんと夫にありがとうを伝えているだろうか・・・。いつも一緒にいて仕事や家事をしてくれるのが当たり前になっていて、感謝の言葉を伝えることが後回しになっているような。お二人の言葉にハッとさせられました。
スバリ、”夫婦で働く”とは?
綾子さん「お互いに苦手なところを補い合って仕事をすること。二人だと出来ないことがないのかなと思える。
体調不良などの兆候をすぐに見つけてあげられるのも良いことだと思う。その辺りも含めてお互いに補いながら仕事をしています。」
「夫婦で働くって楽しい。幸せだよね。」とお二人。
仲睦まじくお話をされている様子。
最後に秋山夫妻の暮らしのまんなかのアイテムをお聞きしました。
綾子さん「暮らしのまんなかは『お店』ですね。お休みの日もお店のことを考えているし、結局いつも考えいる。いろんな人との関わりが生まれる大切な場所です。」
夫婦二人で始めたcafe。オープンして12年目を迎えられます。感謝の気持ちを忘れずそれを言葉にして、お互いに敬意を払う。それがお店を長く続けていく秘訣のひとつなんだと、お二人の話を聞いていて感じました。
私もお二人を見習い、『ありがとう』を伝えたいなと思いました。
第一回目のインタビューに答えていただいた秋山ご夫妻、貴重なお時間をありがとうございました。
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haguru cafe
http://hagurucafe.blog18.fc2.com
住所/福岡県福岡市南区大橋2-12-12 晃英ビル2F
tel/092-562-2315
open/12:00〜24:00(23:30 ラストオーダー)
店内では、OLD PYREXの食器や雑貨、多肉植物などの販売もされています。
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Alluaudia works
https://alluaudiaworks.amebaownd.com
毎日の仕事も楽しくさせてくれる日常的に着れるワークウェア。
cafeで働くご自身のアイディアから生まれたお洋服の数々は、仕事着にはもちろんお出掛けにもちょうどよい一着。受注生産で一枚一枚ていねいに手作業で作られています。
気になられる方はお声掛けいただけるとお試し出来るそう。日々が楽しくなる日常着をぜひお手にとってご覧くださいね。
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